秋は遠足や紅葉狩り、行楽で山へ出かける機会が増える季節です。
そこで注意したいのがスズメバチ。
その被害は毒蛇や熊よりも多く、最近では山だけでなく都市部でもスズメバチが猛威をふるっています。
そこで今回は、スズメバチ被害の予防と対策についてご紹介します。
【メニュー】
1:今年はスズメバチが多い?
2:スズメバチに刺されないようにするために
3:都市部に多いキイロスズメバチ
4:スズメバチに刺されてしまったら
5:刺されたら死んでしまうの?
1:今年はスズメバチが多い!?
今年は例年に比べてスズメバチが多いと言われています。
その理由は
●猛暑日が続いた⇒エサの虫が豊富でスズメバチも増殖
●雨が少なかった⇒巣が落ちる確率が低かった。
ことが考えられます。
スズメバチが増える条件が揃い、巣の中のハチも増え、
この時期のスズメバチは特に攻撃的になっています。
2:スズメバチに刺されないようにするために
●巣に近づかない。
●巣を見つけてもつついたり落としたりしない。
●黒っぽい服は着ない。スズメバチは黒を攻撃する
習性があるので白を基調とした物を。
●香水、整髪料など香が強いものをつけない。
スズメバチは匂いに敏感です。
●甘いジュースや熟れた果物は控える。
●飲み残しのある缶やペットボトルを放置しない。
●虫除けの超音波装置はハチを刺激するので使わない。
●もし遭遇してしまったら、騒がず頭を隠し、
姿勢を低くしてそっとその場を離れる。
●家や車の窓を開け放たない。
●洗濯物を取り込む時に、ハチがついていないか
チェックする。袖の中に潜んでいることも。。
巣の近くで1回でも刺されてしまったら、猛ダッシュで逃げて下さい。
刺す他に、ふりかける毒があり、これが巣の中も含む他のハチへの
攻撃の合図となります。この毒の成分は、香水や食品などにも
含まれているため、この毒と同じ成分が揃えば、スズメバチの
標的になってしまうこともあります。香りが強い整髪料や香水を
つけないほうがよいのもこのためです。
スズメバチは種類によっては都市部でも生息するものがあります。
3:都市部に多いキイロスズメバチ
キイロスズメバチは人間の食べ残しなどを幼虫のエサに
できるため、都市部にも巣を作るようになりました。
夏から秋にかけて同じ場所で何度もスズメバチを見かけたら、
近くに巣がある可能性が大きいです。
主な巣の場所は、木の枝、土の中、家の軒下、天井裏、
家の壁の間などです。
キイロスズメバチの巣は1年限りの住処で、毎年春先に
新調されます。
蜂の巣を見つけたら、むやみに触ったり自力で駆除しようとせずに、
お住まいの自治体や専門家に相談することをおすすめします。
費用は自治体にもよりますが、自宅にある巣の場合、
2~5万円くらいと言われております。
【業者一例】
スズメバチトラップの作り方(大和ミツバチ研究所)
4:スズメバチにさされてしまったら
1:傷口を指でしぼって毒を出す
⇒口で吸わないようにします(毒が口にはいってしまいます)
2:流水で洗浄する。
⇒アンモニアや尿をかけるというのは根拠のない俗説です。
3:抗ヒスタミン軟膏があれば塗って病院へ。
※抗ヒスタミン軟膏とは、皮膚炎や虫さされ、じんましんなどに
つける薬です。
5:刺されたら死んでしまうの?
ハチに刺されて亡くなるケースのほとんどが、
「アナフィラキシーショック」によるものです。
アナフィラキシーショックの諸症状の一例としては、
・呼吸困難
・血圧低下
・脳炎
・失神
・意識不明
・蕁麻疹
・下痢
・嘔吐
・腹痛
などがあります。
アナフィラキシーショックはアレルギー反応なので、
ハチに刺された時だけでなく、薬や食べ物で起こることもあります。
スズメバチによりアナフィラキシーショックが起こる原因は、
1:1度スズメバチに刺されると、体内にスズメバチの毒に
対する抗体ができる。
2:2度目に刺された時に、この抗体が過剰反応を起こし、
アレルギー性のショック症状を引き起こす。
2回目に刺されたら必ずアナフィラキシーショックが
起こるとは限りません。
また、ショック症状が出る時は、刺されてから1時間以内に
発症します。
症状が出た場合は、即座に119番通報し,救急車を呼び、
緊急の注射薬を打つ必要があります。
スズメバチには遭遇しないのが一番です。
また、スズメバチに限らず、見慣れない生き物には
うかつに手を出さないようにすることが大切です。