今や日本人の3~4人にひとりが毎年苦しんでいるといわれている花粉症。待ち遠しいはずの春の訪れが憂鬱な方も少なくないのでは…?
「自分は大丈夫♪」というあなたも安心してはいられません。
明日はわが身。花粉症は突然やってきます。
花粉症とは?
そもそも花粉症とは何なのでしょうか?
(写真を見るだけで鼻がムズムズしてしまう方、ごめんなさい><)
ひとことで言えば、
『植物の花粉が原因で引き起こされるアレルギー反応』
です。
人間の身体に備わっている免疫反応が、
花粉に対して過剰に反応してしまい、その
結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ
などの諸症状が起こります。
花粉症が起こるメカニズム
花粉症がおこるメカニズムについて、
もう少し詳しく見ていきましょう。
体の中で起こる大まかな流れとしては、
1:花粉が体内に入る
↓↓
2:体が「異変」と判断した場合、抗体が作られる
↓↓
3:再び花粉が体内に入る
↓↓
4:2でできた抗体の働きで花粉を追い出そうとする
↓↓
5:くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの諸症状が起こる
となります。
巷で耳にする「ヒスタミン」は、4の段階で、
抗体により放出される科学物質です。
このヒスタミンが鼻粘膜の神経を刺激して、
花粉をくしゃみで吹き飛ばし、鼻水で洗い
流そうとし、鼻づまりで花体内に入れない
ように防御させるのです。
花粉症で涙目になるのも、涙で花粉を
追い出そうとしているためです。
これらの反応は人間が本来持つもの
ですが、過剰になると、日常生活にも
支障をきたしてしまいますよね。。
スギだけじゃない!花粉症の原因となる植物
花粉症=スギ花粉によるもの
というイメージがありますが、これは、
花粉症の原因になるのがスギ花粉が
最も多く、花粉症患者の7割にあたる
と言われているためかもしれません。
スギ花粉が花粉症の1番の原因になる
のは、単純に、スギ花粉の量が多いから
です。
広大なスギ林は、日本の森林面積の18%、
国土の12%を占めています。
スギが多い⇒スギの花粉も多い⇒スギ花粉症が多い
というわけです。
スギに次いで多いのがヒノキです。
絶対数が多いのに加え、飛散距離も
長いので、本州では特に注意が必要です。
表を見ると、スギやヒノキは1月から花粉が
飛び始めることが分かります。
(そして秋にも…><)
スギがない沖縄や、スギ花粉の飛散量が少ない
北海道ではスギ花粉症の患者は本州に比べると
ぐっと少なくなります。
かくいう私も、山に囲まれた盆地から北の大地に
移住してからは、花粉症の症状は随分軽減
されました。
花粉症がなくなったのではなく、軽減された
というのは、花粉症を引き起こす原因となるのが、
スギだけではないからです。
花粉症の原因植物には、樹木と草本があり、
その種類は、日本では約60種類にも及ぶと
言われています。
主なものとして、樹木では、
・スギ(スギ科スギ属)
・ハンノキ(カバノキ科ハンノキ属)
・ウメ(バラ科サクラ属)
・ヒノキ(ヒノキ科ヒノキ属)
・オオバヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属)
・シラカンバ(カバノキ科ハンノキ属)
・コナラ(ブナ科コナラ属)
・クリ(ブナ科クリ属)
など、
草本では、
・カモガヤ(イネ科カモガヤ属)
・ギシギシ(タデ科ギシギシ属)
・オオアワガエリ(イネ科アワガエリ属)
・ヒメガマ・コガマ(ガマ科ガマ属)
・ブタクサ(キク科ブタクサ属)
・カナムグラ(クワ科カラハナソウ属)
・ヨモギ(キク科ヨモギ属)
・ススキ(イネ科ススキ属)
・セイタカアキノキリンソウ
(キク科セイタカアキノキリンソウ属)
などがあります。
ヽ(  ̄д ̄;)ノ
こんなに多くの原因植物があったとは…
なんだかもう、そのへんの草や木が
みんな当てはまるような気さえします。。
因みにが、北海道ではシラカンバや
ハンノキなどによる花粉症患者が多い
そうです。
上記の原因植物の詳細や花粉が飛散する時期
などについては、おはなのおなやみ(外部サイト)を
ご参照ください。
同サイトには、主要植物の地域別飛散情報
解説もありますので気になる方はチェックして
みてください^^
これらを見ると、花粉症は春だけのものでは
ないことがお分かりいただけると思います。
症状がある場合は、どの植物の花粉が
原因になっているか特定し、効果的な対策を
することで、辛い季節を乗り切るのが得策
だと思います。
これって風邪?花粉症?
くしゃみ・鼻水・鼻づまり。
人によっては頭痛や咳などの症状も出る花粉症。
これらは風邪の諸症状にも当てはまるため、
風邪をひいたと思い込んで適切な治療をせずに
症状を悪化させてしまう事もあります。
主な症状における風邪と花粉症の違いをまとめて
みました。
【花粉症の場合】
<くしゃみ>
⇒立て続けに何度もでる。
<鼻水>
⇒透明で水っぽく、さらさらしている
<鼻づまり>
⇒左右両方とも詰まって、鼻では息が
できないこともある
<目のかゆみ>
⇒涙が出たり、白目が充血したり、かゆくてたまらない
【風邪の場合】
<くしゃみ>
⇒あまり立て続けに連続しては出ない
<鼻水>
⇒粘り気があり、黄色い色がついている
(透明ではない)
<鼻づまり>
⇒詰まることはあっても、息が出来ない程ではない
<目のかゆみ>
⇒風邪で起こることはほとんどない
花粉症セルフチェック(外部サイト)
症状の違いを簡単にあげましたが、素人判断は
好ましくありません。
いつもと違うと感じたら、早めに医療機関の受診
をおすすめします。