A型肝炎で入院していた上沼恵美子さんが退院されました。
ほぼ入れ違いに、今度は村上ショージさんが急性肝炎で入院…
今回は、A型肝炎の症状や感染経路・予防・治療方法についてまとめました。
肝炎とは、肝臓の細胞が広範囲にわたって
破壊される病気を指します。
また、肝炎で、通常では1~2ヶ月で治癒する
ものを急性肝炎と言います。
肝炎というと、B型・C型をよく耳にしますが、
実はその他にも様々な種類があります。
肝炎の種類にはA型・B型・C型・D型・E型・G型・TT型の
7種類があり、日本ではA型・B型・C型が多いと
言われております。
目次
A型肝炎とは?
上沼恵美子さんが羅患したA型肝炎とはどのような
病気なのでしょうか。wikipwdiaの記載をまとめると、
・A型肝炎ウィルスが原因のウィルス性肝炎の一種
・多くは一過性の急性肝炎症状で終わる
・治癒後は強い免疫がつく
・A型肝炎ウィルスは世界中に存在する
・感染力は比較的強い
・衛生環境の影響が大きい
・日本ではなぜか春先に感染者が増加する(理由未解明)
・慢性化することはない
・60歳以下の戦後生まれは抗体を持っていない事が多い
となります。
A型肝炎の感染経路は?
ウィルスにより感染・発症するA型肝炎。
どのように感染するのでしょうか。
ウィルスは糞便を介して経口感染します。
体内で増殖したウィルスは便から排泄されます。
このウィルス入りの便に汚染された水、つまり、
ウィルスに汚染された水や食べ物から感染します。
例えば、ウィルスに汚染された生水(井戸水)、
汚染された水が関わった料理(主に果物やサラダ)、
氷、冷凍食品、生の魚介類などがあげられます。
野菜を洗う水や…氷まで…?
と心配になりますが、衛生環境が良い日本では
さほど神経質にならなくても良いでしょう。
ただ、海外の衛生状態が悪い地域では、注意が
必要です。
日本では主な感染源はカキ二枚貝とされており、
上沼さんのA型肝炎の原因も生牡蠣でした。
しかし、カキに代表される二枚貝だけでなく、
魚介類を生食する場合は感染のリスクはあります。
また、輸入野菜や輸入冷凍食品から感染した
ケースや、まれですが、血液や唾液・性交感染
したケースも報告されております。
A型肝炎の主な症状
A型肝炎ウィルスに感染すると、2~6週間、
平均すると約1ヶ月の潜伏期間を経て諸症状が
出始めます。
A型肝炎は他のウィルス性肝炎に比べると
自覚症状が強く出ることが特徴です。
【主な初期症状】
・発熱(38度以上)
・倦怠感
・食欲低下
・吐き気・嘔吐
・腹痛・下痢
⇓ 1周間くらいすると…
・黄疸(白目をチェック)
・濃い色の尿
・灰白色の便
身体の中では、肝細胞が広範囲で破壊
されるため、血中のGOT(AST)・ GPT(ALT)
などの値が急激に上昇します。
肝細胞が破壊されても自覚症状はなく、
はじめは「風邪かな…」と思っていたけれど、
黄疸や倦怠感などの全身症状がが出て
「これはおかしい」と思うパターンが多いそうです。
小児はウィルスに感染しても症状がでなかったり(不顕性)
発症しても軽症で済むことが多く、高齢者ほど
症状が重くなりやすい傾向にあります。
多くは1~2ヶ月程度で完治しますが、中には腎不全や、
大量の肝細胞が破壊され、命を脅かす劇症肝炎へ移行
する場合があります。
A型肝炎の治療方法
治療は安静と食事療法が基本となります。
急性肝炎の1%が劇症肝炎になることや、発症初期
の安静を怠ったり、過労になると回復が長引いたり
危険もあるので入院が一般的です。
食事やトイレ以外は起き上がったりせず、安静に
することで肝臓への血流を確保し、ダメージを受けた
肝臓の回復を促進します。
食欲低下や吐き気が強い場合は点滴や、症状に応じて
薬も使用します。
主に血液検査で治癒の状況を診断します。
肝機能が完全に回復するまでは、アルコールは厳禁です。
中には完治までに半年以上かかる場合もありますが、
完治すれば免疫ができ、再度ウィルスに感染しても
発症はしません。
予防はワクチンが有効!
予防方法は、感染源を遠ざけることです。
つまり、ウィルスに汚染された生水や生ものに
注意します。
・トイレの後、調理の前、食事の前に手洗いや消毒をする
・生水や生水で作った氷などを口にしない
・よく加熱した食品を食べるようにする
といった基本的なことに加え、A型肝炎感染者の周囲や
衛生状態が悪い海外に行くは要注意です。
しかし、症状が出ない潜伏期間でも、ウィルスは便に
排出されるので、注意するにも限度がありますよね。。
・海外の衛生状態が悪い地域に行く・行かねばならない
・海外に行かないけれどA型肝炎が怖い
・生カキ大好き。食べられないなんて考えられない><
などなど、誰だって肝炎になんてなりたくないと思います。
肝炎の予防法のひとつに、ワクチン接種によりウィルスに
対する免疫力をつけて感染を予防する方法があります。
国内産ワクチンと輸入ワクチンの違い
ワクチンには国内産のものと輸入のものがあります。
【国内産ワクチン】
・3回接種(初回・2~4週後、6~24ヶ月後)
・2回目接種の14日後位から抗体がつき始める
・抗体持続期間5~8年(3回接種)
<メリット・デメリット>
・輸入ワクチンに比べると安い
・副作用の出現率が低い
・多くの医療機関で接種が可能
・接種回数が多い
【輸入ワクチン】
・1回接種・14日後から抗体がつく
・抗体持続期間1年(1回接種)
・抗体持続期間15~20年(6~12ヶ月後に追加接種)
<メリット・デメリット>
・接種回数が少ない
・免疫ができるまでが短期
・持続期間が国内の2~2.5倍
・世界中で広く利用されている
・接種医療機関が少ない
・副作用
・国内未承認
A型肝炎とワクチンについて
(国産と輸入ワクチンの比較)
輸入ワクチンにはA型・B型肝炎混合ワクチンや、
腸チフス混合ワクチンなどもあります。
やっぱり気になる副作用(副反応)
副作用が気になりますが、多くは1~2日で軽減され、
致命的であったり、後遺症を残すような副作用は
極めて少ないと言われております。
輸入ワクチンは国内未承認とのことで不安になったりも
しますが、メーカーによっては輸入ワクチン副作用
救済制度を導入しているところもありますので、
事前に医師に確認されると良いと思います。
【主な副作用】
・注射した部位の痛み
・発熱
・頭痛
・食欲不振
・倦怠感
などで、国産ワクチンで0.1~5%、輸入ワクチンで
1~10%の割合で発現するそうです。
アナフィラキシーショックなど重症なアレルギー
反応は注射数分後から数時間以内、特に重症
なものは30分以内に現れますが、非常に稀な
ケースであると報告されています。
因みに国産ワクチン接種対象年齢は、以前は
16歳以上でしたが、2013年3月から1歳以上に
なりました。
A型肝炎ワクチンはおいくら?
ワクチンの料金もまた気になるところですよね。。
いくつかのサイトを調べてみたところ、国産ワクチンで
1回8000円~10000円で、最も多かったのが8400円
という価格でした。
輸入ワクチンでは16800円、2回目12600円という
病院がありました。
料金は変動する場合がありますので、参考程度に
なさって頂ければと思います。
ワクチンについて参考にさせて頂いたサイトのリンクです。
海外に行かれる予定がある方、ワクチンについて
詳しく知りたい方などは是非チェックしてみてください。
子どものVPD 子どものVPD A型肝炎のページ
→ワクチンで防げる病気(=VPD)・予防接種のサイトです
お子様がいらっしゃる方におすすめ。子宮頸がんワクチン
についての記述も参考になりました。
厚生労働省検疫所HP
→海外に行かれる予定がある方は是非チェック♪
B型・C型肝炎は肝臓がんに繋がります。
肝臓がんとは?初期や末期の症状や予防方法