もし発生したらとてつもない被害をもたらすといわれる南海トラフ巨大地震。
前回に引き続き、被害想定や津波の予想や防災対策についてご紹介します。
被害想定は?
内閣府は2013年5月末に、避難者は
最大で950万人、死者32万3千人、経済
被害は220兆3千万円と公表しました。
やはり震源に近い太平洋側の震度が強くなりますが
広い範囲で強い地震が広がることが想定されます。
こちらの資料では、静岡県での死者が最も多くなっています。
死者が多いと予想されるのは、近畿・四国地方だけでなく
九州方面にも及びます。
海抜が低い地域では、少しの津波でも大きな打撃を受けてしまいます。
太平洋沿岸では1mの津波ならば地震発生後
10分足らずで到達する地域が多くあります。
避難者が避難所のキャパシティを超えてしまうことから、
住宅被害が大きい人や高齢者、乳幼児がいる家庭など
を優先して避難所に受け入れて、軽被害の人を自宅に
帰宅させる「トリアージ(=選別)」方式の導入も検討されます。
被害エリアが太平洋ベルトと重なり、まさに
『国難』とも言える深刻な被害を及ぼします。
大阪府は独自の被害想定を発表
内閣府の試算は被害を最小化しての
ものとし、大阪府は2013年10月30日、
独自の被害想定を発表しました。
それによると死者は最大13万3千人
以上となり、津波の被害を除いて試算
した内閣府の数値の実に13.6倍でした。
この数値は地震発生後10分以内に高台に
避難すれば激減し、逆に避難が遅れると、
地下街が水没するなど、更に被害は拡大
すると見られております。
大阪府は海抜0mの所で暮らす人が
100万人を超えることなどから、津波の
被害で府の発表以上の被害が出る
恐れもあります。
恐ろしい津波から身を守るには
津波から身を守るには迅速に避難する
ことが重要になってきます。
ですが、実際にその状況に陥った場合、
何も知らないとパニックになり、適切な
判断や行動が妨げられてしまいます。
そのポイントとしては、
【避難する時】
●震度4以上の強く長い地震を感じた場合
●津波注意報、警報が発令されたら場合
⇒直ちに高台など安全な場所に避難する。
●移動手段は原則『徒歩』
⇒車は渋滞の恐れがあります。ただ、高齢者など
徒歩での避難が困難な場合は、事前にどうするか
決めておくことが大切です。
●間に合わない!!浸水してきた!!!
⇒近くにあるできるだけ高い建物(4階以上)に避難する。
●必要な物は?
⇒水や食料、普段飲んでいる薬などの他に最低限
必要な物を吟味した非常用持出袋を常備しておく。
思い出の品や貴重品などを取りに引き返すのは非常に危険です。
防災対策や正しい避難で被害は軽減される
日ごろから避難経路を把握しておく事や、
防災対策によって被害は軽減されます。
例えば、津波が来ても、迅速に正しく避難
すれば、犠牲者は最大80%も少なくなるそう
です。
また、建物の耐震対策をしっかり施すことで、
地震による建物の倒壊は40%減るそうです。
いつきてもおかしくないと言われている
南海トラフ巨大地震。
緊急時にパニックにならないように、家族で
話し合いの場を持ち、避難経路を確保したり、
家具を固定したり、小さなところからの対策が
いざという時にその真価を発揮するのでは
ないでしょうか。
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